10月11日(土)午前中、秋田放送大学研修室で、秋田大学教育文化部教授の林信太郎先生の講義を受けて参りました。

奇しくも、9月27日(土)11時52分、岐阜県と長野県にまたがる御嶽山(3067m)が殆ど前兆らしきものがないまま、突然水蒸気噴火を起こした。丁度土曜日、山頂付近には200数十名の登山者がいた。死者57名、行方不明者6人、多くの人が犠牲になった。低温火砕流が発生したと言われている。

気象庁は御嶽山噴火警戒レベルは、現在もレベル3(入山規制・半径4㎞)を維持している。「火山噴火予知連絡会」では、火山活動は低下傾向がみられるが、「今後地震活動などが活発化する場合には、火砕流を伴うような噴火が発生する可能性がある」として、引き続き警戒を呼びかけている。
ちなみに、火山噴火警戒レベルは危険度を5段階で示す。噴火前の御嶽山はレベル1(平常)だった。

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噴火後の御嶽山航空写真。写真でぶつぶつに見えるのは火山弾、噴石が落ちた跡です。穴の中には噴石があります。林先生の説明に、ぞっとしました。写真で見ることができるのは大きな噴石による大きな穴だとすると、大小の噴石が雨のように降り、登山者を襲ったのではないでしょうか。

※10月27日(月)で御嶽山が爆発して1か月になりました。朝日新聞一面記事によると大きな爆発はドッドーンと3回あり、3回目の爆発では冷蔵庫大、軽トラック大の噴石が飛び交ったとありました。そこに居合わせた登山者はどんなに恐ろしかったことでしょう。

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これは秋田大学付属小学校の5年生が描いたイラストです。林先生は付属小の校長を兼務して居られます。

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御嶽山の灰です。入山規制がされていたので、林先生が車を停めた道路(灰の厚さ1ミリ)から掃き集めた灰です。『袋を開けて、匂いをかいでみてください。温泉の匂いがしませんか?」私は喉に来て、咳が出てしまいました。灰と噴石と火山ガス、どう逃れることができるのだろうか?

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これは御嶽山の噴石ではありません。小さい方の噴石は卵(Sサイズ50g)より小さいのに、70グラムもあり、これが時速300㎞位の猛スピードで飛んできたら、ヘルメットにも穴があいてしまうとのことでした。怖さを実感しました。亡くなった殆どの方の死亡原因は噴石の直撃によると見られています。

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噴火の規模は、噴出物の量で9段階に分けられ、御嶽山の水蒸気爆発は下から2番目の小規模な噴火だそうです。

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秋田県で火山噴火が起きたら水蒸気爆発だそうです。秋田県には活火山が秋田焼山・秋田駒ヶ岳・鳥海山・栗駒山等あり、常時観測が行われています。現在、もしかしたら噴火がと注目されているのは蔵王山とのことでした。

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噴石から身を守るために。噴火時に避難できる対策は全国の火山で整備されてなく、登山者は自分で身を守るのが基本。

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日本には常時観測している活火山は47もあります。御嶽山の地獄谷からは今なお噴煙が吹き出し続けています。

下記の【噴火に伴う河口付近のリスク】記事は毎日新聞(2014年9月29日)からお借りしたものです。

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ちよっと笑える写真ですが、林先生は大まじめです。登山時、噴火被災から身を守る安全対策として、最低これ位の準備が必要と、頭に携帯ヘルメット、目にはゴーグル、口にはガスや灰を吸い込まないためのタオルを巻いて実演してくださいました。

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カルデラができるメカニズム実験。

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【カルデラ噴火】
地下のマグマが一気に噴き出して地表が数キロにわたって陥没し、カルデラの形成を伴うような巨大噴火。マグマの噴出量で規模を示す「噴火マグニチュード(M)」でみると、M7以上はすべてカルデラ噴火という。(神戸新聞NEXT 10月22日引用)

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【秋田県のカルデラ】
田沢カルデラ、秋田駒ヶ岳カルデラ、玉川カルデラ(カルデラ内に秋田焼山が形成されている。)、十和田カルデラ(二重カルデラ湖)等があります。
日本では、カルデラの多くは山中の湖や開けた湾などの地形をつくり、地下のマグマの熱が温泉を湧出させるため、景勝地や観光地になっています。

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地熱発電はクリーンであり、地下の熱水を蒸気などの形で取り出し、発電後はそれを地下に還元する。地下発電はほぼゼロミッションである。
「地熱発電は日本を救う」。地熱発電は廃棄物が少なく、安定した発電が可能というメリットがある。春夏秋冬、昼も夜も同じ発電量を維持でき、ベースロード電源としては極めて優秀なのである。(参照・林先生の講義資料)

湯沢の【上の岱地熱発電所】は、高松岱の地下の高温岩体が地下水を熱し、高温の蒸気が岩石中に貯留されている。その蒸気を活用し発電している。

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注意:窪地には近寄らないこと。

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林先生は、噴火も地震も今はまだ誰も予知はできない。しかし、噴火にあうのは交通事故にあう確率よりはるかに小さく、危険を避けるため山へ行かない選択をするのではなく、山の災害についてよく知り、大自然の豊かな恵みを楽しんでほしいというメッセージを残され講義を終わられました。
前夜、私は徹夜でホットラインに携わりましたが、講義中、眠気には襲われることは全然ありませんでした。林先生、興味深いお話をどうもありがとうございました。

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2014-10-23 19:00 | カテゴリ:秋田学びの旅